2018.07.11本格焼酎・泡盛の楽しみ方

泡盛は本格焼酎とどう違う?原料や沖縄の歴史とのつながりを知ろう

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泡盛は、言わずと知れた「沖縄県産の本格焼酎」です。南国・沖縄を代表する人気のお酒ですが、沖縄の泡盛と九州の本格焼酎の違いをしっかり理解している方は少ないかもしれません。そこで今回は、泡盛と本格焼酎の違いや原料についてなど、泡盛に関する豆知識をご紹介します。泡盛を改めて知ることでその奥深さに気付き、ますます泡盛や本格焼酎を好きになっていただけるでしょう。

 

 

「泡盛」と「本格焼酎」の違いとは?

泡盛は「単式蒸留焼酎」に分類されており、税法上は九州の本格焼酎と同じジャンルになります。そのため「沖縄で造られる本格焼酎」と簡単にくくってしまわれがちですが、それぞれの製法には大きな違いがあります。

 

まず、使われる「麹」が違います。

九州の本格焼酎の主流は「白麹」ですが、泡盛で使われるのは「黒麹」。

黒麹は白麹のもとになった麹菌でできていて、共に雑菌の繁殖を抑えるクエン酸を作り出します。そのため、九州での本格焼酎造りだけでなく、特に暖かい沖縄での泡盛造りに適しているのです。

 

泡盛と本格焼酎は、仕込み方法も違います。多くの本格焼酎が「二次仕込み」で造られるのに対し、泡盛は「全麹仕込み」で発酵。これも、沖縄の暖かな気候で麹が腐るのを防ぐことから定着した造り方です。

 

 

泡盛の原料はタイ米!甘くまろやかな風味が広がる

泡盛と本格焼酎の一番の違いは「原料」で、泡盛はタイ米(インディカ米)から造られています。

タイ米は、日本の品種に比べて黒麹菌が糸を伸ばしやすく、温度管理がしやすいため、泡盛造りに適しているのです。

また、泡盛の最大の特徴である、バニラのような甘い香り。これもタイ米を使用することで生まれる、沖縄ならではの味わいになります。

 

泡盛の平均度数は25度で、強いお酒と思われがちです。しかし、泡盛の甘い香りとコクが、後味をまろやかにしてくれるため、あまりお酒に強くない方でもさまざまなアレンジ方法で楽しめるでしょう。

 

ところで、どうして沖縄の泡盛造りにタイ米が使用されるようになったのでしょうか。その理由は、沖縄独自の歴史にありました。

 

泡盛を通じて知る、沖縄の歴史

古来より、多くの国と交易を行っていた琉球王国。その歴史の中で酒造りの技術も渡ったと考えられています。さまざまな諸説がありますが、ここではタイから製法が伝わった説をご紹介します。

 

タイから沖縄へ泡盛造りの製法が伝わった?

泡盛の起源は、はっきりとは分かっていません。しかし、15世紀にシャム(現在のタイ)から沖縄に伝わり、その技術が本土へもたらされた、という説が有力です。

 

ただし、タイから沖縄に伝わる前に、すでに沖縄に蒸留酒があったとの記録も残っており、本土の焼酎に先駆けて蒸留酒を飲む文化が沖縄に広がっていたことが分かります。

 

タイ米が使用された経緯

主原料の米の種類に関しては、明治時代にベトナム・ミャンマーや台湾など、外国産の米が使われていたようです。外国産の米とは、細長くてサラサラした「インディカ米」。大正末期にはタイからの輸入が盛んになり、定着したとされています。

つまり、タイ産に意味があるのではなく、インディカ米の特徴が泡盛に欠かせない、ということなのです。

 

泡盛は、沖縄で文化交流が盛んだった証

米作りが盛んだった日本において、原材料に外国産の米を使って独自の酒文化を作り出した沖縄。現代の私たちが想像する以上に、諸外国との文化交流は昔から当たり前だったのでしょう。

 

また、泡盛は15世紀末、今から約600年前には飲まれていたとされています。沖縄の泡盛は、外国との交流や気候など、本土とは違う風土が生んだ、まさに「沖縄ならでは」のお酒です。

 

おわりに

泡盛と本格焼酎は、原料や麹菌、仕込みの方法が異なることが分かりました。また、泡盛の起源には諸説ありますが、さまざまな国々と交易していた沖縄の歴史の中で、お酒を造る製法がタイから伝わったといわれています。沖縄に思いを馳せながら、甘く香り高い泡盛をゆっくり楽しんではいかがでしょうか?

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