前割り焼酎の飲み方最近では多くの居酒屋などで、気軽に本格焼酎が楽しめるようになりました。
「焼酎を飲んでみたい」と思う方が増えている一方で、「焼酎を試してみたけれど、ちょっと苦手」と感じる方もいるでしょう。そこで今回は、焼酎が苦手と思っている方にこそおすすめしたい、「前割り焼酎」についてご紹介します。
前割り焼酎ってどんな飲み方?
「前割り焼酎」とは、焼酎に水を加えて数日間寝かせておいたものです。水を足してそのまま飲むと単なる水割りですが、数日間寝かせることで焼酎と水がなじみ、まるい味わいと優しい口当たりの焼酎になります。焼酎を寝かせる期間は、1晩から1週間で好みに合わせてさまざまです。
前割り焼酎は、九州地方ではポピュラーな飲み方として、古くから親しまれてきました。お客が来たときや婚礼などの祝い事でも振る舞われ、大勢が楽しめるもてなしの飲み方として定着しています。
また、前割り焼酎は自分で簡単に作ることができますが、蔵元であらかじめ割り水をした「蔵割り焼酎」も販売されています。プロの手によって一番おいしい配分で水割りされたものなので、はじめての方にはおすすめです。
焼酎が苦手な方にこそおすすめしたい、その理由とは
そもそも、焼酎を苦手と感じる方は「焼酎の通の方からおいしいよと言われ、ロックやストレートで飲んでみたらキツく感じられて苦手になった」というパターンが多いかもしれません。ロックやストレートで飲む本格焼酎は、風味もアルコール度数も強い状態なので、どうしても苦手意識を持たれてしまいます。
前割り焼酎にすることで焼酎と水がじっくりなじみ、アルコールの刺激も抑えられ飲みやすい状態になります。さらに、焼酎を寝かせることで風味もまろやかになるため、即席で飲む焼酎に苦手意識を感じている方にこそ、前割り焼酎はおすすめです。
おいしく飲みたい!前割り焼酎の作り方のコツ
前割り焼酎は、自分で気軽に作ることができます。いくつかのコツをお伝えしますので、あなたが一番おいしいと感じられるバランスを見つけてください。
水と焼酎の配分や寝かせる期間は?
前割り焼酎は、蓋つきの容器で作ります。陶器のものがベストですが、ガラスのデキャンタや瓶などでも代用可能です。焼酎に足す水は、国産のミネラルウォーターが手に入りやすく使いやすいでしょう。特に、軟水が前割り焼酎に向いているといわれ、口当たりがまろやかに仕上がるのでおすすめです。
一般的においしいとされる配分は、「焼酎:水」が6:4。しかし、銘柄によって味わいも違いますから、5:5や7:3など好みの配分を見つけて楽しむことをおすすめします。
焼酎を寝かせる期間も、お好みで変えてみてください。
最低1晩、長ければ1週間ほど寝かせることで味わいが変化します。ただ、加えているのは水ですので、1週間以上放置するのは避けたほうが良いでしょう。
あたためておいしい!黒ぢょかで作るホット焼酎
前割り焼酎は、あたためて飲むこともできます。そのときは「黒ぢょか(千代香)」と呼ばれる陶磁器の土瓶に前割り焼酎を入れ、そのまま火にかけ40度ほどのぬる燗にして飲みましょう。
まるい口当たりになった前割り焼酎を、ぬるめにあたためることでさらに香りが立ち、焼酎の甘さも口の中いっぱいに広がるため、驚くほど飲みやすくなります。黒ぢょかで作るホット焼酎も、焼酎に苦手意識を感じている方に試してほしい飲み方です。
おわりに
焼酎をあらかじめ水で割り、数日間寝かせておく「前割り焼酎」。焼酎を飲む直前に水で割るよりも、水と焼酎がよくなじみ口当たりもまろやかに感じられるため、焼酎が苦手な方にもおすすめです。
また、前割り焼酎は自宅でも簡単に作ることができます。自分がおいしいと感じる割合で割ったり、さまざまな飲み方を楽しんだりして、さらなる焼酎の魅力を発見してみてください。
日本酒造組合中央会
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