麦焼酎は基本的に麦(大麦)のみで作られていて、銘柄によってはお米をベースとして二次仕込みの段階で麦を入れ、作られることもあるが、基本は麦しか使われていません。
今回は、麦焼酎の特徴や、歴史、飲み方などを紹介していきます。
麦焼酎とウイスキーの違い
麦焼酎とウイスキーの違いは「色」でわかる!?
ウイスキーも麦を使う蒸留酒で、麦焼酎とウイスキーの一番わかりやすい違いは、「色」です。ウイスキーは木の樽で長期保存されるためその色がうつり、琥珀色になります。だが、麦焼酎は一般的に無色透明です。色の違いの他にも、「蒸留回数」と「発酵方法」に違いがあります。ウイスキーは蒸留を二回行うことでアルコール度数を高く持ち、そのアルコールは大麦などを発芽させ、その酵素でデンプンを糖化させ作り出します。それに比べ、麦焼酎は蒸留を一回行なっており、ウイスキーよりもアルコール度数が20度ほど低いお酒になっています。アルコールは、ウイスキーとは違い、発芽したものを使わず、米麹や麦麹などの「麹」を使って作っています。
麦焼酎の出産地「壱岐焼酎」
博多から60km程にある島。壱岐島で麦焼酎は作られたと言われています。
藩政時代、壱岐の島は平戸藩に属しており、藩は農作物を育てやすい土地に着目し、米や麦を年貢物とした。この豊富な麦を中国から伝わった製法で造られた米麹と麦を掛け合わせたもの、壱岐独特の焼酎(壱岐焼酎)が生まれた。
麦焼酎の歴史
麦焼酎は、長崎県の壱岐島で初めて生産されたと言われています。平成7年の7月にはWTO(世界貿易機関)の「地理的表示※」が認められた。初期には米焼酎が、江戸時代ではサツマイモを使った芋焼酎が主には造られていたが、麦焼酎が大量に生産されるようになったのは、1970年以降の大分で、“大分麦焼酎”という名前が全国に広まりました。
※酒類の製法や品質、社会的評価を勘案し、原産地を特定して保護する。
麦焼酎を美味しく味わうPoint.1 飲み方
アルコール度数はウイスキーより低く、麦焼酎は麦特有のふんわりとした穀物の香りがします。さらに、クセがなくあっさりした味わいで飲みやすいものが多いことも特徴です。麦焼酎は“水割り”や“ロック”で飲むのがオススメで、本格焼酎の中で最も柑橘類との相性が良いとされています。なので、麦焼酎のロックにたっぷりのレモンやカボスを絞ってみたり、オレンジジュースで割ってみたり、いろいろなバリエーションで飲むことができるので、自分にあった飲み方を見つけてみましょう。
麦焼酎を美味しく味わうPoint.2 料理
麦焼酎はあっさりとした味わいが特徴のお酒です。他の焼酎に比べお酒の主張があまりないため、幅広いおつまみと相性がいいです。その中でも、麦焼酎と相性の良いと言われている料理は、中華料理です。餃子やシュウマイなどの味の濃い料理と相性が良い。他にも、麦焼酎は優しい味わいをしているので八宝菜のような野菜とも美味しく飲むことができる!
麦焼酎の代表的な銘柄
天の川酒造(株)「天の川 壱岐づくし」
重家酒造(株)「ちんぐ 黒」
玄海酒造(株)「壱岐スーパーゴールド33」
壱岐の蔵酒造(株)「壱岐っ娘デラックス」
(有)山の守酒造場「守政」
(株)猿川伊豆酒造「猿川円円 スーパーボトル」
(株)壱岐の華「壱岐の華」
など日本全国で製造されています。
麦焼酎は、本格焼酎初心者の方にも飲みやすく、いろいろな料理に合うお酒です。この記事をきっかけに麦焼酎の特徴を理解し、自分にあった麦焼酎を美味しく味わってください。
日本酒造組合中央会
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