飲食店のインターネット検索及び関連事業を展開する株式会社ぐるなびが運営している『ぐるなび大学』の一環として、昨年より当会が本格焼酎・泡盛講座を開設(参加費無料)。有楽町のぐるなび大学会場で2月28日、第2回が行なわれました。
『消費者ニーズを紐解く!本格焼酎・泡盛販売促進のコツ』山崎啓輔氏
参加の条件を本格焼酎・泡盛の販売強化を検討している店鋪様と限定して実施されている本講座には、今回約50人が参加しました。
最初に『消費者ニーズを紐解く!本格焼酎・泡盛販売促進のコツ』というテーマで、ぐるなび大学の山崎啓輔氏が飲食店へのアンケート調査のデータを紹介しながら、消費傾向を解説。
「飲食店では女性はお茶割り・ソーダ割り・柑橘類のソーダ割りを多く頼んでいます。『スタッフからどのような提案があれば嬉しいでしょうか?』という設問には、女性は一番に飲み比べセットの紹介。次に季節に応じた飲み方の提案。料理に合う焼酎の提案。男性は後者2つに加え、新しく入った銘柄の紹介。
また、『本格焼酎・泡盛をお客様にお勧めするために行なっている事はありますか?』という問いには63%ものお店が特に何もしていないと解答しています。提案次第では飲んでもらえるチャンスはあるという事です。お酒をより楽しんでもらう事が売上アップにつながる事にもなります。」
『ペアリングレッスン』大越基裕氏
『ペアリングレッスン』の講師の大越基裕氏は、ミシュランガイド東京2018にも選出されたベトナム料理店オーナーでシェフソムリエの経験を持ち、世界各地でのコンサルタントや講演、執筆活動をこなし、焼酎・清酒の本質を伝えています。
「世界では10年前からペアリングメニューに注目しています。うちの店でもお客様の手応えを感じています。考え方を増やし、新しいペアリングでメニューの世界観を造り上げていくわけです。
ペアリングでは本格焼酎・泡盛は重要な位置付けにあります。ニュートラルなお酒であり、割っても味わいが薄まらない。微妙な酸味があったり、けっこう甘みのあるものもあり、エレガントなテクスチャーも持ち合せている。様々な飲み方も選べる。大切な点です。ワイングラスなどでも出せる事もいい点です」
と大越氏はまずペアリングする場合の、本格焼酎・泡盛の特質を語りました。
「ペアリングの基本の考え方は、一つには味わいの補完作業:補足し合うという事です。やさしい甘さのある米焼酎にハーブ類を使った料理というように、味わいの5味を揃えていく。4味揃うと味覚の満足度が上がるとされています。そして味わいの同調作業:同じ方向性へ持っていく、ポテトサラダに芋焼酎というように相乗効果を出していく。3つ目は味わいの干渉作業:対比する味わい、例えばブルーチーズと甘いワイン、塩辛と清酒というように互いの出過ぎる特徴を打ち消し合う事で、調和する。
お料理にどの焼酎をどう持ってくるか、銘柄の特徴をしっかり紹介できるくらいに把握して、造り込んで提供する事が必要です。料理人は消費者が一番高い金額を支払ってくれる料理とお酒を提供する立場にいます。新しい焼酎の楽しみを提供できるようなコースメニューを組んでいく事が大切です」
と講演しました。
参加者は熱心にメモを取り、講義後の質問も活発に行なっていました。
日本酒造組合中央会
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