ニューヨーカーに焼酎を知ってもらうには、まず、飲んでもらわないことには話しが始まりません。日本酒の試飲会は10年くらい前から頻繁にニューヨークのレストランなどで行われていますが、焼酎の試飲会は日本酒に比べるとまだまだ少ないです。そんな中で、私がニューヨークで参加した焼酎の試飲会をご紹介します。
20年以上に渡って米国で営業活動を行っている焼酎メーカーのA社が、マンハッタンのレストラン「SOBA TOTTO」で焼酎を好きなスタイルで食事に合わせてペアリングで楽しむ「焼酎ナイト」を行いました。会費は一人約50ドル。お湯割り、水割り、オンザロック、炭酸レモン割りと飲み方を変えて、前菜、メイン、デザートにあわせて試飲しました。まずは、米国人に焼酎はいろんな飲み方が楽しめることを伝えることが大切です。この会ではお蕎麦屋さんということもあり焼酎の蕎麦湯割りというユニークな飲み方もありました。米国では食事にあわせた飲み方の提供も大事です。フランス料理店などは前菜、メイン、デザートにあわせたワインやデザート・ワインを出していますから、その感覚で焼酎も提供できればいいですね。この日も最後はデザートのアイスクリームに合わせた焼酎デザート・カクテルが出ました。この会で私の隣に座っていた米国人男性は日本に旅行で訪れた際に焼酎を初めて飲んで、すっかり焼酎のファンになったとか、日本酒よりも焼酎が好きだそうで、自宅でも焼酎を飲んでいるそうです。
また今年6月にB酒造がミッドタウンのレストラン「酒蔵」で「焼酎ナイト」を行いました。こちらは会費制ではなく、お店に来たお客様にスペシャル・メニューとして提供するという形です。特別メニューには氷、水、湯、ソーダ、ウーロン茶割りでの飲み方の紹介と、スペシャル焼酎カクテルとして芋焼酎をコーラで割った「Imo le Coke」とリンゴ、キウイ、イチゴ、ブルーベリーなどの生のフルーツを小さく刻んでピーチのリキュールを加えた「麦焼酎のサングリア」もありました。
米国ではスパイスを加えたり、リキュールで割ったりと焼酎の様々な飲み方の提案ができそうです。現在、焼酎が置いてあるのは日本食レストランですが、ニューヨークの街角のいたるところにあるアイリッシュ・バーなどで焼酎が出るようになったらいいですね。
日本酒造組合中央会
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