お酒好きの皆さま。毎日お酒を飲みながらも「休肝日」という言葉が心の片隅に引っかかってはいませんか?実際、健康診断が気になって酒量をセーブしている方は多いのではないでしょうか。しかし「酒は百薬の長」とも言いますよね。お酒は毒?それとも薬?どちらでしょうか。今回は気になる「酒量」と「休肝日」の関係をご紹介します。
酒は百薬の長?その適量は?
お酒が好きな方は「適量を飲むなら、健康にいい」という説を信じていると思います。いや、信じたいと願っている…というのが正しいでしょうか。
「お酒を飲むと長生き」か否かは個人差が大きい
「酒は百薬の長」という言葉は、実にいろいろな解釈がされています。確かに「適量を飲む分には死亡率が下がるが、一定量を超えると死亡率が上がる」と言う研究結果も出ています。
しかし例えば高血圧や心臓疾患などの持病がある方、もともとアルコール耐性のない方にとっては「適量」でも毒になる可能性があるため、一概に「酒は薬だ」とは言い切れないのです。
また「適量」と言われても、どれくらいが自分にとっての適量なのか見極めがしにくいもの。そのため「自分はこれくらいなら大丈夫」と、自己判断でついつい飲み過ぎてしまうことが多いのです。
毎日飲んでいい「適量」の目安は?
では、現状健康な人の「1日の適量」とはどのくらいなのでしょうか。基本的には、純アルコールにして約20g程度が好ましいとされています。
これは瓶ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、ワインなら4分の1本、焼酎なら0.6合程度。のんべえさんにとっては「全く足りない!」という量ですね。
しかし小柄な女性や高齢者、もともとお酒に弱い人にとってはこの量でも「適量を超えている」場合があるため注意が必要です。
休肝日を作って、健康的にお酒を楽しもう
たとえ適量であっても、毎日毎日飲み続けることは肝臓に大きな負担をかけています。あなたが末永く健康的にお酒を楽しみたいなら、定期的に休肝日を作ることが大切です。
適量を飲んだ日に肝臓にかかる負担は
例えば、適量とされる20gのアルコールを飲んだ場合。この量を肝臓が分解するには約3~4時間を必要とします。
もしあなたが瓶ビール2本(40gのアルコール)を飲んで寝た場合。肝臓はその量を分解するために約8時間フル回転しなくてはなりません。
そしてもっと量を飲んだ日には肝臓は何と翌日の夜まで働き続けることになり、そこに新たにアルコールが追加されると…肝臓は休むことなくアルコールを分解し続けるという重労働を背負い、疲労してしまうのです。
肝臓にも休日を作ってあげよう
休肝日は週に2日作ることが良いとされています。アルコール摂取量は週間トータルで計算できるため、例え20g以上飲んでしまった日があっても、休肝日を作ることで1週間の総量を調節すれば良いのです。
諸説ありますが、休肝日は「連続した2日間」ではなく「数日おき」に作ることが良いとも言われています。
今日は飲まない!と決めたのについついお酒を飲んでしまいそうな方は、夜にジムに行く・読書の日とするなどの目標を決めてアルコールから離れ、休肝日を有意義に過ごしてみてはいかがでしょうか。
飲むなら体に優しい焼酎がおすすめ
お酒は肝臓に負担をかけるだけではなく、高血圧・脳卒中・心臓疾患という生活習慣病を引き起こすキッカケにもなります。またダイエットをしている人にとっても誘惑の多いものです。
そのため「飲む日」であっても、なるべく健康的に晩酌を楽しむことが必要になってきます。
健康バランスを考えるなら焼酎がベスト
健康コントロールをしながらお酒を飲みたいと思う人には、焼酎がおすすめです。蒸留酒である焼酎は日本酒やビール・ワインなどの醸造酒に比べてカロリーが低く、糖質・プリン体が含まれないという特徴があります。
また焼酎はいろいろなアレンジで飲むことが可能です。
冷たいお酒をぐいぐい飲みたい日には、レモンを絞ったレモンサワーを。胃腸を温めつつゆっくり飲みたいなら、お湯割りや番茶割を。健康的なフルーツジュースで割ることで、美容効果の高いカクテルを作ることもできます。
お酒を飲むなら、ぜひ焼酎を。身体に負担がかからない健康的な飲み方で楽しんでください。
おわりに
このように適量を守り、適度に休肝日を作ることで健康な体が維持され、末永く「お酒ライフ」を楽しむことができます。何事も過ぎることは良くないこと。自分の身体と向き合って、お酒が「薬」となる飲み方を心掛けてください。
日本酒造組合中央会
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